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【レビュー】「3つのジャポニスム」真島俊夫の世界

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「三つのジャポニスム」~真島俊夫の世界
オオサカン・ライブ・コレクションVol.6

フィルハーモニック・ウィンズ大阪; 真島俊夫


若さあふれるパワー爆発な演奏、豪華アーティストとの共演にも注目!

関西の若手プロの集まりであるオオサカン。アンサンブル・小編成の「ええとこどり」シリーズも有名ですね。東のBlizBrass、西のオオサカンと比べられると思ってたりします。そんなオオサカンの2008年ライブでは、真島俊夫の作曲・編曲作品をフィーチャーしてます。
そしてなんとゲストアーティストに、指揮は真島俊夫本人、サクソフォーン須川展也、トランペットに数原晋、パーカスにマイケル・チン、ドラムに阿野次郎ともはやオールスターゲーム状態。
 







 

というわけで最近購入したオオサカンのライヴ録音。
若手プロの集まりだけあって、超ハイレベルな高校の演奏会を聞いているかのような熱狂具合と演奏の安定感が両立している私ごのみの演奏。宝島、オーメンズオブラヴ、カーペンターズ・フォーエバーNSB以外のプロ音源というだけでも一聴の価値ありでしょう。

では一曲ごとちょっとずつ書いていきます。
オープニングは「ナヴァル・ブルー」。陸自東部方面音楽隊の委嘱作品で、同音楽隊の定期演奏会での演奏が有名ですが、こちらも勢いのある名演!このCD,というかこのバンドはというべきなんでしょうか、ホルンがとにかく強烈。この曲でもメロディーをパワフルかつ瑞々しく演奏していて曲にマッチ。全体としてスカっとした気持ちの良くなる演奏です。

続いてCDタイトルにもあるメイン曲の「3つのジャポニスム」全曲演奏。
こちらでもホルンが大活躍していますが、第一楽章のクライマックスなどもうちょっとTrpに出番を譲っても?と思うところもちらほら。全体的な完成度の高さではさすがに陸自中央の演奏にはちょっと及ばず、かもしれません。しかしながら、絵巻のごとく美しい場面転換や、作曲者の自作自演ということもあって「色」がよく出ている演奏です。ぜひぜひ聞いてみて。II 楽章の須川さんの超ハイトーンソロも大注目。

続いて「SWEET 水都 OSAKA」は、これもコンサートマーチで、どうやら'97課題曲「五月の風」の前に作曲されたもののようです。ちらほら聞いたことのある旋律がミられるのはそういうわけかな。
ここからはポップスで、「オーメンズ・オブ・ラヴ」「カーペンターズ・フォーエバー」と続きます。よく演奏会ではアンコールやメイン曲にもってくるこの二曲が前座になっちゃうなんてなんて贅沢!演奏も極上で、NSB録音をライブにしたような感じ(実際数原さんや須川さん、阿野さんがはいってるのでほぼ正解?)。カーペンターズは各ソロや大人びた雰囲気に注目。

続いて「哀愁のセントラルパーク」「トリステーザ」「チュニジアの夜」と、オオサカンのパワーとソロプレイヤーたちのすばらしい合奏が続きます。大人にしか出せない独特の雰囲気もだせるぜ!ということでまた違った一面を見せてくてた「哀愁の~」、イケイケのリズムが気持ちいい「トリステーザ」、数原さんのソロに3分近くにも及ぶハイパー阿野次郎タイムが繰り広げられるこれまた最高の「チュニジアの夜」を経て、いよいよテンションはクライマックス!

ここで満を持しての登場、NSBの王様「宝島」。ゲストプレイヤーたちもオオサカンのみなさんも、指揮の真島先生もみんながパワー爆発!!なもう必聴の演奏。なかなかこういう音源ってないですよ。本家須川さんのソロも、相変わらずホルンの暴れっぷりも、数原さんのキメっぷりも顕在、まさに「ええとこどり」な演奏。
せっかく吹奏楽やってるんなら、この「宝島」を聞かずに宝島を演奏するのはもったいない。

実は買うときはジャポニスムの全曲演奏目当てで勝ったんですが、結果として他の演奏もものすごくよかったという当たり盤でした。ぜひぜひ聞いてみてください!

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